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ダイアナ元妃とマザー・テレサが亡くなってから、もうすぐ3年がたとうとしています。ダイアナ元妃が亡くなり、その数日後にマザー・テレサが亡くなったとき、私はマスコミがダイアナ元妃のニュースばかりを大きく取り上げ、マザー・テレサのことはほんの一瞬しか報道しなかったことに、ちょっとばかり憤慨してしまったのでした。でも、その後冷静になってからふと思ったことがあったんです。
ダイアナ元妃については、スキャンダルから美談までろいろな話が交錯し、正しい情報がどれなのかはよく分かりません。でも、彼女がしてきたエイズや地雷撲滅運動などの活動を通して希望を見出すことのできた人や、実際に集まった寄付金などが助けになった人たちは、けっして少なくありません。彼女は、太陽の光のように明るく眩しく人々を照らしました。一方、マザー・テレサの輝きは、月の光のようにやさしく穏やかに人々を照らしていたのではないでしょうか。社会的弱者の人々と共に生き、生涯を彼らのために捧げた彼女の光は、彼女が接したひとりひとりの心の中に染み込んで、今でもその人びとの中で輝きつづけていると思います。
人々に光を照らしていた二つの命。明るいからそっちがいいとか、やさしいからこっちが正しいという問題じゃなくて、ただその輝き方が違ったという二人の人生。私は、彼女たちの最期を知らせるマスコミの報道を見て、それを象徴的に感じたのでした。
お二人のご冥福をお祈りいたします。
2000/08/29
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